この季節、栗を使った和菓子や洋菓子がそこかしこに登場しますね。栗きんとん、栗蒸し羊羹、マロングラッセ、栗の渋皮煮を使ったパウンドケーキやマフィン、モンブラン。栗味のチョコレート、プリンなどたくさんあります。そしてそれらを店頭で見かけると、「ああ、秋だなぁ」と季節を感じることができます。
昨日栗を収穫したという記事を書き、栗の渋皮煮を作ったことに触れました。私も調理をしながら季節を感じていました。それではタイトルにもありますように「ラム酒香る栗の渋皮煮」の作り方を紹介したいと思います。
■材料■
・栗 1㎏
・きび砂糖 アク抜き後の栗の総重量に対して60%
・ラム酒 大さじ2
・重曹(アク抜き用) 大さじ2×3
■作り方■ ★保存期間:冷蔵庫で1週間
- 鍋に水を入れて沸かし、その中に洗っておいた栗を入れて20分程おく。
- 鬼皮を剥いていく。その際渋皮をきれいに残さなければならないため傷付けないように注意する。鬼皮はペティナイフを使用すると剥きやすいが、指でも剥くことができる。
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鬼皮を剥き終わったらアク抜きをしていく。鍋に栗を入れ、たっぷりと水を入れる。栗1㎏に対し重曹大さじ2を入れて中火で10分茹でる。次に栗を水に取り、冷めたら渋皮の表面を掃除する。竹串などを用いて筋や繊維を取り除く。これを3回繰り返す。
- 3回のアク抜き後、渋皮の掃除もし終えたらボウルに水を入れ、5分程置きます。この時点でもまだアクが出るので色が薄い赤ワイン色のようになるまで3回ほど水を替える。
- 1~4の工程を終え、栗の総重量を計る。そこからきび砂糖の量を計算する。次に鍋に栗がかぶるくらい水を入れ、きび砂糖を半量入れて火にかける。煮立ったらアクをすくい、残りのきび砂糖を加える。クッキングシートなどで落し蓋をし、とろ火で20分煮る。
- 煮終わったらそのまま冷まし、味を含めていく。冷めたらラム酒大さじ2を加える。
- 保存容器に入れ、冷蔵庫で保存する。1週間ほど日持ちはするが砂糖の浸透圧で硬くなっていくため早めに食べ切るのがよい。あれば瓶などで保存するとよい。また煮汁を煮詰めることにより甘みが強くなり、とろみも相まってつややかさを纏う。
栗の渋皮煮を作った感想を申し上げますと、まあ何と手間のかかることか、というのが正直なところです。半日かけて作ったので、作り終えた時の達成感は何とも言えないものがありました。食した感想ですが、ラム酒が本当にいい香りを生み出し、栗の甘み、柔らかさを感じられて「おいしい」のひと言に尽きました。甘過ぎない砂糖加減も重要だと感じました。
今回渋皮を傷付けてしまった栗も使用して煮ています。また茹で過ぎたり、熱い栗を水にさらすことにより形が崩れてしまったりした部分もあるので今後は注意して失敗しないように作りたいと思いました。そして栗の渋皮煮を作っていて改めて思ったことがあります。それは栗を使用したお菓子というのはとても手間暇がかかるものだということです。栗きんとんを始め、栗を使用した菓子類は値段が張りますが、そりゃそうだ、と納得しました。値段に見合った手間がかけられ、おいしく作られているのだということなのです。
この栗の渋皮煮ですが、栗の好きな義母に食べてもらったところ、「おいしい」と笑顔に。大粒の栗を一気に3つ食べていました。1㎏分作ったので心ゆくまで堪能できそうです。