枇杷酒を漬けてからこれで3ヶ月が経ちました。1ヶ月毎に経過をお伝えしてきましたが、今回は前回の記事でも書いた通りレモンを取り出しました。そして試飲もしてみましたのでその感想を記していきたいと思います。
私の写真の撮り方のせいで先月と色の濃さがわかりにくくなってしまいました。実際は2ヶ月の頃と比較すると色も少し濃くなっています。レモンを取り出した際に枇杷酒の香りを嗅いだところ、甘い杏仁の香りがしました。杏仁豆腐の杏仁です。
枇杷の種子や未熟な果実には「アミグダリン」というシアン化合物(天然の有害物質)が含まれています。*1 この「アミグダリン」は枇杷の他に、杏子、梅、桃、すもも、さくらんぼなどのバラ科植物の種子や未熟な果実部分に含まれています。極簡単に説明しますが、この「アミグダリン」が酵素や腸内細菌により分解されると「ベンズアルデヒド」と「青酸」ができます。「ベンズアルデヒド」はバラ科の果実、杏仁(杏子の種子の中にある仁)等に特徴的な甘い香りの成分です。従って枇杷も同じような香りを放ちます。
杏子ほどの濃い香りではありませんが、この甘い香りは本当にいい香りです。枇杷の実の甘酸っぱさではなく、枇杷の種子の仁の香りがホワイトリカーに移るのですね。
*1 枇杷の種子には高濃度のシアン化合物が含まれる場合があることから、食べる際には注意が必要との注意喚起が農林水産省からされている。熟した果肉部分は問題ない。
まずはロックで味を確かめます。枇杷酒を作った時にホワイトリカー900mlに対し氷砂糖を400g使用したのでものすごく甘ったるい感じになっているかと思われましたが、思ったよりも甘過ぎず、ロックでも十分飲めました。
次に炭酸水で割って飲んでみました。枇杷酒:炭酸水の割合を1:3くらいでよいのではないかと感じました。まだ3ヶ月と日が浅いので色もまだまだ薄く、味も若い感じは否めませんが、これはこれで枇杷酒のおいしさを知り得ることができました。またこの先の熟成過程に興味が俄然湧いてきました。来月の変化も今から楽しみです。
よろしければ過去記事もどうぞ。